なぜUbuntuを使うのか?WindowsやMacにはない〇〇がある
仕事でUbuntuを使っていると、よくこんな意見を耳にする
- 『なんでWindowsじゃないの?』
- 『なんでこんな使いにくいの使ってんの?』
- 『かっこつけているだけじゃないの?』
なので、それに対しての理由をこの記事にまとめてみた。
ちなみに、私がUbuntuを使い始めたのは2012年。Ubuntu 10.04の時代からである。
【理由1】コマンド一発で全て揃うから
例えば、Pythonの開発環境を整える時、次のコマンドを打てばOK
sudo apt install python
一方で、WindowsでPythonをインストールしようとすると、まずはPython公式サイトに行き、最新版のインストーラをDLして起動。PATHを通すように注意してインストールさせる必要がある。
結構手間である。
それに比べてUbuntuはコマンド一発で揃う。このPythonのインストールに限らず、大抵のものがそうだ。
【理由2】開発作業が全てターミナルで完結できるから
前項に続いて、Pythonをコーディングする時、大抵は統合開発環境を起動するだろう。
VScodeであれ、Pycharmであれ、Atomであれ、統合開発環境の起動はとても遅い。起動後も挙動が遅い。そして入力補完と警告がお節介だ。
一方で、Ubuntuであればターミナルからvimを起動することができる。
vi test.py
これですぐに起動し、コーディング。そしてそのままターミナルから書いたPythonを動かせる。
思い立ったらすぐにコーディングしたい、せっかちな人にはうってつけである。
【理由3】開発者向けの情報は、大抵Ubuntu向けだったりする
例えば、開発環境の構築時、どうしても開発環境構築がうまく行かず、動作しない状況が起こりうる。
そんな時、エラー文を元に調べてみると、大抵その情報はUbuntuなどのLinuxOS向けの情報だったりする。
運良くUbuntuを使用していれば、その環境問題は解決できるが、WindowsやMacだったらどうする?
開発環境構築から茨道のOSを使うのはしんどい。
【理由4】無料で利用できて、ライセンス問題が起こらないから
例えば、どこかしらの家電量販店やネット通販でPCを購入したとする。
そのPCのOSがMacかWindowsであれば、必ずついて回るのがライセンス問題。
販売元が不正に取得したOSをインストールしていた場合などは、いずれライセンス問題によってPCが使用できなくなる。
もし、さあこれから仕事だという時にこんな事が起こったら目も当てられないだろう。
一方で、Ubuntuは無料で利用できる。古いPCでも再生できるし、ライセンス問題は発生しない。
【理由5】サーバーと開発用PCのOSを同一にできるから
開発するものがWEBアプリであれば、使い始める前にやらないといけないことがある。
デプロイである。このデプロイがとても難しい。初心者泣かせ。
例えば、文字コードがUTF-8じゃないから設定ファイルの読み込みに失敗したとか、サーバーのファイルの役割がよくわからないとか、rootユーザーと一般ユーザーの違いがわからないとか、ファイルのアクセス権の概念がわからないとか、Linux系コマンドを知らないとか、エラーログの見方がわからないとか、lessコマンドの離脱方法がわからないとか、一般ユーザー配下のディレクトリで管理者権限使ったりとか、環境変数なにそれ美味しいのとか、挙げだしたらキリがない。
Linuxサーバーへのデプロイの段階で、普段からLinuxへ慣れ親しんでいないと、このような致命的な状況に至ることもある。
そのため普段からサーバーと同じOSを使用しておき、いざデプロイという段階で時間を浪費しないようにする。
もっとも、既にデプロイの知識がある場合は、あえてLinuxを使う必要はないと思う。
【理由6】Ubuntuのコミュニティの規模が大きく、検索すれば大抵解決できるから
これは他のLinuxとの違いの話。
Ubuntuのコミュニティは他のLinuxに比べて大きいと思う。
例えば、『エラー名 Ubuntu』などで検索をすれば、大抵解決策が見つかる。
これはちょっと違うかも、私はこんな理由でUbuntuは使っていない。
【これは違うその1】セキュリティに強いから
2014年シェルショックが記憶に新しいかと思う。
こんな事もあるので、Linuxだから大丈夫だと思うのはやめましょう。
あと、SSHなどのリモートログイン系も扱いには気をつけたほうが良いでしょう。
最近のセキュリティ攻撃の中には、ソーシャルエンジニアリングも流行っているらしいので、『Linuxだから大丈夫』というセキュリティモラルの低下こそが一番危険であるということは忘れてはいけないと思う。
【これは違うその2】他の人と違うという優越感から
OSぐらい他の人の目を気にせず、好きに選んでいいと思う。
冒頭の、『かっこつけて選んでいるんでしょ』みたいなのはちょっと違う。OSは自分の手足みたいなもの。自由に動かせないと意味がない。
個人的にはあんまり目立ちたくはないと思う。でも、OSを自由に選ぶ権利みたいな物は、なるべく保証されるべきだと思う。
結論
まとめると私がUbuntuを使うのは、開発しやすいから。
思い立ったらすぐに開発できる。インストールしてすぐの段階から開発ができる。息をするように開発できる。
これこそがUbuntuを使うメリットではないかと思う。